ソニー仙台が松本山雅に残した課題 [その他サッカー]

 ソニー仙台はJFLを去る松本山雅に対して、結果的に身をもって重い課題を残した。山雅にとっては苦い餞別だったと思うが、これを糧にJ2での飛躍を期待したい。また、この試合はソニー仙台FCをサポートする僕らにとってもその意義を再認識させられる極めて重要な試合となった。門番の役目は、J指向のクラブの昇格を阻止することだけではない。
 ソニー仙台は企業チームである。部署は違えどほぼ全員が同じ会社に所属し、選手のいれかえはJクラブに比べるとかなり少ない。震災があって苦しい中を力を合わせてのりこえてきただけあって、一体感とか団結力という点では最高レベルにある。この試合をもってチームを去る監督、コーチ、4人の選手のために、勝ちたいという気持ちが試合に出て、よいプレーにつながった。根底にあるのは仲間への信頼だろう。
 山雅にも一体感とか団結力がある。でなくては昇格するような成績は残せない。松田選手の不幸な出来事もあって団結力は高まっただろう。
 だが、山雅の選手はJ2昇格という大目標を達成するために1年単位とかそれより短い期間で契約で雇われた選手達である。試合を観るに、J2昇格という目標のために結束できても、選手どうしの信頼感は希薄な感じを受ける。
 山雅は来年、幸いにしてJ2昇格という目標を掲げることができない。ジャイアントキリングをする特別なクラブではあるが、過去のJFLからJ2へ昇格したクラブと比べて傑出した力を持っているわけてはない。JFLのように勝ってばかりというわけにはいかない。J2ではおそらく負ける。負け続けるだろう。何ヵ月も勝てなかったり、アルウィンで半年以上も勝てなかったり、中位以下のクラブに0-5とかで惨敗するかもしれない。そんなときJ2昇格以上の魅力的な目標を掲げることのできない山雅は結束できるか。
 昨日大月社長はあいさつで「J2に行けばよい選手が来る」と言っていたが、上がったばかりのクラブに上位争いできるような選手はそうそう来ない。個の力が劣る場合はチームとしての結束、その根底にある仲間を思う気持ちが重要なのは言うまでもない。
 この試合に限らず、2年間JFL68試合の経験を上でも生かすよう期待します。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。